発泡造形・素材
ここ数年で大きく進歩したのが、発泡素材(発泡スチロール)による立体造型です。発泡素材は軽くて軟らかく、丈夫で扱いやすい反面、長い間使われる「看板」の素材としては耐久性が低いのが難点でした。それを解決したのが、発泡スチロールの表面に施す「下地材」。表面を固く強化すると同時に、塗装による美しい装飾も可能になりました。
発泡造形は型を使わず、一品ずつ削り出して製作します。このため大量生産には不向きですが、逆に言えばすべてが一点モノ! 3Dキャラクターのデザインも数多く手がける社内デザイナーが、ご要望を効果的に立体化します。
大型のディスプレイの場合、大きな発泡スチロールのブロックをいくつも組み合わせたものを削って作ります。この発泡造型を芯として、表面をFRPで強化して塗装、要所要所にLEDの照明を配するといった、技術の組み合わせももちろんOK。さらに目を引く装飾が実現します。
FRP造形
立体を軽く丈夫に、そして自由に造型すること?それを実現するのが「FRP-グラスファイバー」。これは、芯になる型にガラス繊維のシートを重ね貼りして、もしくは木やシリコンのメス型にガラス繊維シートを貼り付けて製作する工法です。薄い繊維を重ね貼りするので造型の自由度が高く、表面が硬くて塗装ができるため、屋外展示にも適しています。さらに中が中空なので軽く、屋根の上の大型展示物であっても、建物への負担を最小限に抑えます。
メス型を製作するので大量生産も可能で、共通の造型物がいくつも必要なチェーン店様にもぴったり。大型の立体造型の場合は、いくつかのパーツに分けて製作します。
ただし表面を塗装で処理するため、時間が経てばどうしても塗装の劣化や汚れがでてきます。ですので、5~10年程度での再塗装をおすすめしています。
LED造形
岡崎巧芸の看板には、LED(発光ダイオード)がさまざまな照明として使われています。LEDの利点は、一言で言えば「エネルギーを無駄なく光にする」ということ。そのため点灯させても高温にならず、消費電力が少ないので環境負荷も軽減。長持ちするのでメンテナンス頻度も少なくて済み、経費削減にもなります。
さらに、看板の素材としてもとても優秀。球の一つ一つが小さいので、細かい看板作品や複雑な形状の製作が可能なのです。コンパクトで発熱がないため、室内のオブジェなどにも最適。何より、発色がネオンに比べて明るく鮮やか! 看板の重要なポイントとなる「目に飛び込む鮮やかさ」を効果的に実現できます。
とはいえ、充分な明るさや鮮やかさを保ちながら、数量コストや電力消費量を抑えるには、さまざまな工夫が必要。岡崎巧芸もまた試行錯誤を重ねながら、独自の工法を開発しました。存在感あるアイキャッチのための充分な輝度、造型の美しさ、そしてメンテナンスフリーとも言える高い耐久性を同時に実現します。